1. はじめに
札幌市では、2000年代の中ごろからホームレス支援の一環として、民間団体によるアパート借り上げ・安否確認事業が実施されてきました。2017年の住宅セーフティネット制度開始や、2025年10月からの「居住サポート住宅」という新しい仕組みのスタートにより、サブリース住宅は現在5000部屋を超える貴重な受け皿となっています。
特定非営利活動法人コミュニティワーク研究実践センターでは、2015年から生活・相談支援付きサブリース住宅を運営しており、入居者の高齢化に伴うニーズの変化(就労支援から日常生活援助へ)に対応するため、本事業に取り組みました。
2. 事業内容
(1) 実施内容
対象: 16名(16部屋)
安否確認: ハローライト(IoT電球)を活用
見守り: 月1回の自宅訪問・面談によるヒアリングと目視確認
支援: 一人暮らしが困難になった際の福祉サービスへのつなぎ
(2) 事業実施期間
2025年9月1日 ~ 2026年2月13日
(※本マニュアルの内容は2026年1月31日時点のもの)
(3) 入居者の概要(一部抜粋)
| 入居時期 | 年代・性別 | 属性 | 就労 | 連携状況 |
| 2020年6月 | 30代男性 | 障がい者 | 福祉就労 | 相談支援事業所・生活保護課 |
| 2024年3月 | 70代女性 | 高齢者 | なし | 生活保護課 |
| 2015年7月 | 65歳以上男性 | 高齢者 | なし | 地域包括支援センター |
| 2022年1月 | 40代男性 | 刑務所出所者 | 一般就労 | 生活保護課 |
3. 安否確認システムの運用
STEP 1:安否確認機器の選定
センターでは、プライバシーへの配慮とコストを総合的に判断し、**「ハローライト(HelloLight)」**を採用しました。
ハローライトとは?
電球の中にSIMが内蔵されており、点灯・消灯の動きが24時間ない場合に指定メールアドレスへ異常を通知するIoT製品です。
[画像を表示:ハローライトの製品画像と設置例]
STEP 2:運用方法と異常時の対応フロー
異常通知が届いた際の初動ルールを以下のように定めています。
10時〜15時: 本人へ電話・メール連絡
連絡不能時: 15時以降に自宅訪問
訪問時不在・安否不明: 警察立ち会いのもと開錠(理事長判断)
[画像を表示:PDF 6ページのフロー図]
4. 見守り(月1回の対面訪問)
居住サポート住宅の要件である「月1回の対面訪問」では、以下の項目を重点的に確認します。
【訪問時の確認チェックリスト】
| カテゴリ | 確認事項 |
| 外見の観察 | 顔色、急激な痩せ、服装の乱れ、身体の清潔保持 |
| 聞き取り | 食事・睡眠・外出の頻度、金銭状況、通院状況 |
| 自宅の観察 | ゴミ捨て状況、水回りの確認、ライフラインの停止有無 |
5. 入居者アンケート結果
16名中15名からの回答結果です。
一人暮らしの不安: 約7割が不安を感じている(「不安」「すごく不安」「少し心配」の合計)
安否確認の安心感: 約86%が安心と感じている(「すごく安心」「まあまあ安心」)
ハローライトの適切性: 「すごく適切」「適切」が合わせて約66%
【入居者の声】
「急病の時に発見してもらえる安心感がある(70代)」
「何もしなくても安否確認ができるのが良い(70代)」
「ライトをつけるのが面倒(60代)」
お問い合わせ先
特定非営利活動法人コミュニティワーク研究実践センター
住所:札幌市中央区南8条西2丁目5-74 市民活動プラザ星園
TEL:080-3265-8832

